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フトアゴヒゲトカゲはなつく?ハンドリングする方法と人慣れしやすい育て方
フトアゴヒゲトカゲの魅力の1つにハンドリングがあります。
ハンドリングとは動物に触れたり手に乗せたりすることなのですが、フトアゴヒゲトカゲは爬虫類のなかでもハンドリングしやすい種類だといわれています。
しかしすべての個体がハンドリングできるわけではなく、慣れていないと人を恐れてよってこなかったり威嚇してくる場合もあります。
そして無理矢理ハンドリングしようとすると、人を敵視するようになり二度とハンドリングできなくなる恐れも…。
我が家ではこれまで4匹のフトアゴヒゲトカゲを飼育しみんなハンドリングできましたが、最初から簡単にハンドリングできたわけではありません。
なかにはとても警戒心がつよい個体もいて大変でした…。
ボクのことかい?
そこでこの記事では、フトアゴヒゲトカゲをハンドリングしやすい個体に育てる方法を詳しく解説します。
フトアゴは人になつく?
フトアゴヒゲトカゲたちをハンドリングしている写真や動画をSNSにアップすると「どうすればそんなに懐くのですか?」と聞かれることがよくありました。
個人的な意見ではありますが、フトアゴヒゲトカゲは人に懐かないと思っています。
名前を呼んだからって駆けよってきませんし、目があっても基本的には無視。
寄ってくるときといえば餌のときだけ。
悲しいかなフトアゴヒゲトカゲたちからすると人間なんて「たまにご馳走を運んでくる巨大な何か」という認識なのでしょう。
我が家のフトアゴヒゲトカゲたちが人にベタ慣れしていて簡単にハンドリングできるので人に懐いているようにみえるのだと思います。
フトアゴヒゲトカゲの性格はさまざま
フトアゴヒゲトカゲはとても個性豊かなトカゲです。
肝が座っていて何にも動じない性格の個体もいれば、警戒心がつよく臆病で人が苦手な個体もいます。
我が家の場合は…。
お迎え初日から人にベタ慣れしていて簡単にハンドリング可能。何をされても無抵抗でいっさい動じず。ただ、寝ているときに触ろうとするとアゴをパンパンに膨らませて激おこ。
ベビーのときはとても臆病で手を近づけるだけで威嚇。少しずつ人慣れするもケージから出すとパニックになりダッシュで物陰に隠れるありさま。しかしアダルトになってからは自らケージから出たがるようにり、今では別トカゲのように人慣れし寝ているときに何をされても動じず。
ベビーのときから少し臆病な一面があったがとても大人しくハンドリングは容易。ただケージから一歩外に出ると性格が急変し人から逃げる逃げる。人影に敏感なので匍匐前進で目線を合わせてそっと近づけばなんとかハンドリング可能。しかし成長するにつれて少しずつ大人しくなり、いつのまにかハンドリング可能に。
ショップ時代(ヤングアダルト)から人慣れはしていたが、ハンドリングは嫌い。手を近づけるとちょっと逃げて嫌々ハンドリングされる。しかしかなりの気分屋で、ケージから出たい時は自ら手に乗ってきたりするツンデレ嬢。
このように小さい頃から同じ育て方をしても、性格によって人に対する反応もバラバラです。
最終的にはみんなハンドリングできるようになりましたが、ずっとハンドリングができない個体もいるということをしっかりと理解しておきましょう。
人に慣れさせよう
フトアゴヒゲトカゲをハンドリングする前に、人間という存在に慣れさせることが重要です。
人慣れてしまえばハンドリングのハードルはかなりさがるので、まずは焦らずに人に慣れさせることから始めましょう。
ストレスを与えない
僕がもっとも気をつけたことは、生体にストレスを与えないこと=生体が嫌がることは絶対にしないということです。
とくにお迎え直後のフトアゴヒゲトカゲは、環境にも不慣れでとても神経質になっています。ケージ内をジロジロみたり、無理にハンドリングせず、環境に慣れるまではそっとしておいてあげましょう。
また「人に慣れていない生体は積極的にハンドリングした方が良い」という意見もありますが、僕はオススメしません。
もちろんその方法が通用する場合もあるかもしれませんが、逆に二度と人に寄りつかなくなる場合もあります。
個体の性格を見極めながら、ストレスをかけない飼育を心がけましょう。
人が見える場所で飼育する
我が家では、当初ギドラ氏とどんぐり氏は人がいつも見えるリビングで、きなこさんとハテナはたまに人が見える部屋で飼育していました。
ある日、各ケージのメンテナンスのためにそれぞれハンドリングしてケージから出そうとしたとき、完全無抵抗で連行されるギドラ氏とどんぐり氏に対して、きなこさんとハテナは少し嫌がるそぶりを見せました。
性格の違いもあると思いますが、その後同じリビングに引っ越してから明らかに警戒心がなくなり嫌がる素振りをみせなくなりました。
常に人が見える環境で飼育することも人慣れに影響するようです。
人の手に慣れさせる
フトアゴヒゲトカゲからすると、いきなり見知らぬ巨大な手が迫ってきて体を掴まれるのは恐怖でしかありません。
しかし『手は危険ではない、むしろ良い奴だ』と思わせることができればハンドリングのハードルがかなりさがります。
具体的にどうやって手に慣れさせるのかというと、もっとも効率が良いのは給餌を利用した方法です。
まずは普段の給餌のときに手で与えるようにします。手から食べてくれる様になればSTEP1はクリアです。
手からなかなか食べてくれないときは、空腹時にケージの外から餌皿を見せて少し焦らしてから手で与えると効果的です。
餌はできれば野菜がいいのですが、野菜を食べない場合はコオロギなど大好物でOKです。
手から餌を食べる様になったら次は手の上で餌を食べさせます。このときは野菜ではなく大好物のコオロギが効果抜群です。
- フトアゴの目の前に手のひらを差し出す
- コオロギをチラつかせて手のひらに誘導する
- 手のひらに乗ってからコオロギを与える
- 一度手からおろしまた繰り返す
いたってシンプルで原始的な作戦ですが、効果は抜群です。ベビー時代にとても臆病だったどんぐり氏はこの作戦で激変しました。
とくに成長期のフトアゴヒゲトカゲはこれを習慣にすると、手を出しただけで反応して乗ってくる場合もあります。
この方法は人を怖がらない性格であれば簡単にクリアできますが、臆病な性格だと少し時間がかかるかもしれません。
毎日少しずつでも良いので、焦らずじっくり慣れさせていきましょう。
フトアゴヒゲトカゲの性格にもよりますが、ケージから出たがる個体は積極的に出してあげましょう。
部屋んぽというやつですね。
好奇心旺盛な個体は自由に部屋んぽさせることで警戒心が薄れ人慣れにつながり、さらに運動不足の解消にもなります。
しかし臆病な個体に無理をすると逆効果になってしまうので要注意です。
フトアゴヒゲトカゲの爪に注意
ハンドリングする前にフトアゴヒゲトカゲの爪をチェックしましょう。
爪が伸びすぎていると服に引っかかって爪が折れたり、飼育者の肌を傷つけてしまう恐れがあります。
フトアゴヒゲトカゲの爪切りについては「フトアゴヒゲトカゲの爪の切り方 | 伸びすぎや爪飛びの対処方法」で詳しく解説しています。
人慣れすると自ら乗ってくるかも?
フトアゴヒゲトカゲがケージの外に出たくてガラスをカリカリと引っ掻いているときは絶好のハンドリングチャンスです。
よく人慣れした個体なら自ら手に乗ってくることもあります。これも地道に人慣れさせた努力の賜物です。
ちなみに我が家のハテナは手に乗ってくるだけではありません。
ある日ガラスをカリカリして外に出たそうだったので手を差し出しました。
するとこのように手に近づいてきます。いつもだとこのまま手を伝ってよじ登ってくるのですが、なんだかいつもと様子が違います。目線が全然手の方を向いていません。というか、こっちを見てます。
ん?なんか…飛ぼうとしてない…??と思ったその時…。
飛んだーーーーーー!!
そして肩に着地。肩乗りトカゲ誕生の瞬間です。
まとめ
フトアゴヒゲトカゲをハンドリングしやすくしておくと、ケージの掃除のときや動物病院の診察時など様々な場面でとても助かります。またスキンシップの楽しみも増え爬虫類ライフをよりエンジョイできるでしょう。
しかし無理は禁物です。
個体の性格を見極め、臆病な性格の場合はくれぐれも焦らずにじっくりと人慣れさせていきましょう。