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フトアゴヒゲトカゲの流木レイアウト
フトアゴヒゲトカゲの飼育ケージに流木をレイアウトする理由をご存知でしょうか?
流木は爬虫類飼育の定番アイテムなのでオブジェ感覚でレイアウトしている飼育者も多いようですが、実は流木をレイアウトすることでさまざまなメリットを得ることができるんです。
そうなん!?
そこでこの記事では、フトアゴヒゲトカゲの飼育ケージに流木をレイアウトする理由や正しい流木のレイアウト方法について詳しく解説します。
飼育ケージに流木をレイアウトする理由
フトアゴヒゲトカゲは高いところが大好き
フトアゴヒゲトカゲは平面的なレイアウトで飼育可能ですが、我が家でさまざまな性格のフトアゴヒゲトカゲを飼育してみて確信したことがあります。
それは、フトアゴヒゲトカゲは高いところが大好きであるということです。
好きではありません、大好きなんです。
もともとフトアゴヒゲトカゲは半樹上性です。野生化では外敵を見つけやすい岩や木の上でバスキングをしているため、おそらく本能的に高い場所が落ち着くのでしょう。
就寝時なんかは飼育ケージ内に流木や高台があると必ずといっていいほどよじ登ります。
幼いころのどんぐり氏は、絶対に地上で寝たほうが楽だと思うようなところで寝ていました。
フトアゴヒゲトカゲが立体行動できる
野生下ではとても活発なフトアゴヒゲトカゲですが、飼育下の狭いケージ内だとどうしても運動不足になってしまいます。
しかし流木をレイアウトしてフトアゴヒゲトカゲが立体行動をできるようにすれば、平面的なレイアウトに比べてより運動させることができます。
飼育ケージ内に温度勾配をつけることができる
飼育ケージに流木をレイアウトすることで、2種類の温度勾配をつけることができます。
1つは日向と日陰の温度勾配です。大きな温度差はつきませんが、バスキングライトの日差しを遮ることで日陰の部分の温度が若干下げることができます。
もう1つは上下の温度勾配です。平面的なレイアウトだと平面的な温度勾配つけることができませんが、流木によって生体が上下の温度勾配を利用することができます。
つまり、生体がより心地よい温度の場所に自由に移動することができます。
飼育ケージ内に紫外線勾配をつけることができる
飼育ケージ内の温度勾配と同じく重要なのが紫外線勾配です。
野生下のフトアゴヒゲトカゲは1日中ずっと日光浴しているわけではありません。茂みで餌を探していることもあれば日陰で休息していることもあり、ときには雲で日光が隠れることもあるでしょう。
飼育ケージ内にも野生化と同じように紫外線が当たる場所と当たらない場所を作ることで、より快適な飼育環境を作ることができます。
そこで役に立つのが流木です。
流木を飼育ケージ内にレイアウトすることで日陰が生じ、適度な紫外線勾配を作ることができます。
フトアゴヒゲトカゲが隠れることができる
フトアゴヒゲトカゲは物音や人影などに、不意に怯えることがあります。
そんなときに流木があると陰に身を隠すことができるため、生体のストレスを軽減することができます。
普段は物怖じしなくても突発的に怯えることもあるので、フトアゴヒゲトカゲが流木で姿を隠せるようなレイアウトをしてあげましょう。
見た目がかっこいい
流木を飼育ケージ内にレイアウトするだけで、見た目がグッと引き締まります。
これは完全に好みの話になってしまいますが、僕はただただ流木が大好きなんです。
流木の選び方
フトアゴヒゲトカゲの飼育ケージに設置する流木は、どんなものでもいいというわけではありません。
- 自立する(or 立てかけても倒れない)
- 立体行動しやすい
- 隠れることができる
- 見た目がかっこいい
理想をあげるときりがありませんが、僕の場合はこの4つの条件をもとに流木を選びます。
とはいえ、そう簡単に理想の流木と出会うことはできません。
流木の入手方法
爬虫類ショップ
まず最初に思いつくのが爬虫類ショップです。しかし流木の品揃えはどこも少なく、イメージ通りの流木はなかなか見つかりません。
狙い目なのが東レプなど多数のショップが集まる即売会。ライバルも多そうですが、ほとんどの人は先に生体を探すので意外と狙い目です。
アクアリウムショップ
爬虫類ショップよりも確実に品揃えが豊富です。しかし、爬虫類に適した流木は少なく、あったとしても高額な場合が多いです。
関東エリアだとペットエコ都築店アクア舘の流木の品揃えが凄まじかったです。
ネット通販
ここ数年、流木を使用したDIYなども人気なので流木を買えるネットショップが増えてきました。
品数はかなり多いですが、購入前に現物を見ることができません。
ネットショップは商品を売るために現物よりもよく見える写真を使うことが多いので、届いた流木を見てガッカリなんてこともあるので要注意です。
メルカリやヤフオク
メルカリやヤフオクなどでも流木の出品が増えてきました。店で買うより安価なことも多いので、こまめにチェックしていると掘り出し物に出会えるかもしれません。
ただネット通販と同じく購入前に現物を見ることができないのが難点です。
田舎の道の駅
意外と穴場なのが田舎の道の駅です。山や川で拾ってきた流木を地元民が出品していることがあり、価格も安く掘り出し物が眠っています。
ただ加工されてオブジェとして販売されている流木には衝撃的な高値がつけられていることが多いです。
フリマや骨董市
ゴミの処分感覚で出品されていることがあり、稀にとてもクオリティの高い流木が破格で出品されています。
値段はその場で出品者と交渉することもあり、どんなにかっこいい流木でも欲しい気持ちがバレると高値で売りつけられるので、平常心で交渉し「まぁ買ってあげてもいいんですけどぉ」くらいのスタンスで挑みましょう。
自分で拾いに行く
時間と労力を惜しまないのであれば、自分で拾いに行くのがおすすめです。ちなみに僕は全て拾った流木を使っています。
しかし拾える場所は限られていて、お目当の流木が必ず見つかる訳でもないので無駄足になる可能性もあります。
また流木採集をする場合、その土地の持ち主に必ず許可を取りましょう。
また年に数回流木を無料配布しているダムもあるので、近隣のダムがある人はチェックしてみてください。
アク抜きなどの処理は必要?
爬虫類ショップやアクアリウムショップで購入した流木はそのままケージにレイアウトしても問題ないものもありますが、汚れや寄生虫・微生物がついたままの流木もあります。
そこで僕は飼育ケージにレイアウトする前に、必ず洗浄と煮沸処理をしています。
爬虫類の飼育ケージ内で使用するのであればアク抜きの必要はありませんが、アクアリウムなど水槽で使用する場合は必ずアク抜きを行ってください。
アク抜きや沈水など流木の処理方法について詳しく知りたい人は「流木の処理方法 | 水槽やインテリアに使う前のアク抜きや沈水方法」をご覧ください。
流木のレイアウト例
我が家では自作した擬岩バックボードと組み合わせて流木をレイアウトしています。流木ありきで擬岩バックボードを作るので立体行動しやすくなっています。
擬岩バックボードの作り方について詳しく知りたい人は「擬岩バックボード(爬虫類用モルタル造形)の作り方」をご覧ください。
擬岩バックボードで高台を作り、そこへ流木をよじ登っていくイメージです。立てかけて安定しなかったり、軽すぎる流木は倒れる危険性があるので要注意です。
ローソンアゴヒゲトカゲの血が通っているギドラ氏は特に流木の上が好きなので、毎日のように流木のうえで就寝します。
まとめ
流木はフトアゴヒゲトカゲにとってメリットだらけのレイアウトアイテムです。自立するようであれば単体で、自立しなければ壁やシェルターと組み合わせて使用することでレイアウトの幅も広がります。
なかなか理想の流木には出会えないかもしれませんが、それも流木探しの醍醐味です。
僕もそろそろ新たな流木を求めて流木探しの旅に出ようと思います。