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フトアゴヒゲトカゲの飼育に必要なもの | 正しい選び方とおすすめ飼育用品
フトアゴヒゲトカゲを飼いたいけど、何が必要なのかがいまいちわからない…。
僕も最初はそうでした…
爬虫類の飼育には紫外線ライトやら保温球やら必要なものがたくさんあり、とくに爬虫類を飼ったことがない初心者は混乱してしまいます。
しかし!
何のために必要なものなのかを1つずつ理解しながら整理すると、そんなに難しいことではありません。
そこでこの記事では、フトアゴヒゲトカゲの飼育に必要なものを初心者にもわかるように詳しく解説します。
飼育ケージ
フトアゴヒゲトカゲの住居になるのが飼育ケージです。
サイズや材質などさまざまな選択肢があるので、設置場所や飼育環境にあわせて選びましょう。
飼育ケージの選び方
材質
基本的にはガラス製ケージと木製ケージのどちらかを選ぶことになります。どちらも一長一短なので、それぞれの特徴と個人的な評価をまとめてみました。
ガラスケージ | 木製ケージ | |
---|---|---|
デザイン | ○ | ○ |
可視性 | ◎ | △ |
価格 | △ | △ |
種類の多さ | ◎ | × |
カスタマイズ性 | △ | ◎ |
重さ | × | ○ |
保温力 | × | ◎ |
調湿力 | × | ◎※無垢材 |
我が家では最初にガラス製ケージを購入しましたが、半年もたたずに自作した木製ケージに切り替えました。
どちらも使ってみた結果、個人的には保温や調湿の面で優れている木製ケージがオススメです。
サイズ・広さ
フトアゴヒゲトカゲの飼育ケージの広さは最低でも横幅900mm×奥行450mm×高さ450mmは確保しましょう。
横幅600mmのケージでも飼えないことはないですが、紫外線勾配や温度勾配がつけにくいので個人的にはおすすめできません。設置場所の都合もあると思いますが、より広い飼育ケージのほうがフトアゴヒゲトカゲにとっては理想的です。
前面開放タイプがおすすめ
ガラス製ケージ・木製ケージのどちらにもいえることですが、飼育ケージは必ず前面が開くタイプを選びましょう。
上部しか開放できない飼育ケージは捨てたくなるくらい不便です。
なかでも間口を全開放できる観音開きタイプはメンテナンスもしやすくておすすめです。
おすすめの飼育ケージ
ガラス製ケージは各メーカーからさまざまな種類が販売されていますが、おすすめなのはジェックスの「グラステラリウム」シリーズです。
サイズ展開が豊富なので設置場所にあわせてサイズを選ぶことができます。また観音開きなのでメンテナンス性も優れています。
木製ケージは爬虫類ショップでは販売していないので、自作するかオーダーメイドで入手することになります。
姉妹サイト「HOBBYIST GARAGE」では爬虫類用木製ケージの製作を承りますので、興味のある人はぜひご覧ください。
目隠しがあるとグッド!
フトアゴヒゲトカゲの飼育ケージをリビングに設置する場合、消灯後に遮光できるような目隠しの利用をおすすめします。
我が家ではニトリの「木目調ブラインド」を使用していますが、暗幕やダンボールなど飼育ケージ内を暗くできればなんでもかまいません。
紫外線ライト
フトアゴヒゲトカゲは紫外線を浴びることで体内にビタミンD3を生成したり新陳代謝を促進するため、飼育ケージ内には紫外線ライトの設置が必須になります。
紫外線ライトは熱を照射するバスキングライトと併用するのが一般的ですが、水銀灯やメタハラのように紫外線と赤外線(熱)を同時に照射するライトもあります。
紫外線ライトの選び方
フトアゴヒゲトカゲに必要な紫外線の強さ
フトアゴヒゲトカゲが必要とする紫外線量は、UVインデックス(UVI)とファーガソンゾーンを目安を判断できます。
UVIとは紫外線が人体におよぼす影響を指標化したものですが、それを爬虫類に当てはめて必要なUVIごとに4グループに分類したものがファーガソンゾーンです。
論文が発表された当初は15種類の爬虫類のみでしたが、BIAZA(英国・アイルランドの動物園水族館協会)によって現在は254種類の爬虫類がファーガソンゾーンで分類されています。
ゾーン | 平均UVI | 最大UVI |
---|---|---|
1 | 0〜0.7 | 0.6〜1.4 |
2 | 0.7〜1.0 | 1.1〜3.0 |
3 | 1.0〜2.6 | 2.9〜7.4 |
4 | 2.6〜3.5 | 4.5〜9.5 |
フトアゴヒゲトカゲが必要とする紫外線の強さは、UVインデックス(UVI)とファーガソンゾーンを目安に判断できます。
フトアゴヒゲトカゲはファーガソンゾーン3〜4に分類されていて、飼育ケージ内にはUVI:2.9-7.4(バスキングゾーン)〜UVI:0(日陰)のUVIグラデーションを作るのが理想的だといわれています。
紫外線の浴びすぎによる弊害を避けるためにも、飼育ケージ内には必ず紫外線勾配をつけましょう。
UVインデックスとファーガソンゾーンについてもっとも詳しく知りたい人は「爬虫類に必要な紫外線の強さ | UVインデックスとファーガソンゾーン」をご覧ください。
可視光線不足に注意
フトアゴヒゲトカゲなどの砂漠で暮らす爬虫類にとって、紫外線と同じく重要なのが可視光線(明るさ)です。
紫外線ライトは紫外線が強くなるほど可視光線(明るさ)が弱くなります。
明るさが足りない環境は昼行性の爬虫類にとってストレスになるだけでなく、瞳孔が開きっぱなしになり紫外線が網膜にダメージを与えてしまうともいわれています。
紫外線だけでなく可視光線も意識した明るい飼育環境を作りましょう。
寿命に注意
紫外線ライトは日々使用していると徐々に紫外線が弱くなるため、定期的な交換が必要になります。
フトアゴヒゲトカゲにとって適切な紫外線量がちゃんと出ているかどうかはUBインデックス(UVI)という数値とファーガソンゾーンという論文が
交換ペースは商品によって変わりますが、1年くらいでの交換を推奨されるものが多いのです。
4タイプから選ぶ
爬虫類飼育に使われる紫外線ライトは主に4タイプに分類されます。
- コンパクト型
- 直管型
- 水銀灯(安定器内蔵型)
- メタルハライドランプ(メタハラ)
それぞれ価格も特徴も異なり一長一短なので、飼育環境と予算にあわせて選びましょう。
おすすめの紫外線ライト
コンパクト型紫外線ライト
コンパクト型紫外線ライトは設置も簡単で安価なため初心者にも導入しやすいのですが、紫外線が弱く個人的にはお勧めできません。
ただ、近年発売されたゼンスイ「マイクロUV LED」は従来のコンパクト型とはまったく別物で、とても強い紫外線と可視光線を照射し、LEDなので省エネ&長寿命で熱をほとんど発しません。
これまでの紫外線ライトにはなかった画期的な商品ではありますが、紫外線の照射距離が10〜30cmとなっているため使用できる飼育ケージは限られます。
また口金:GU10のソケットとあわせて購入する必要があり従来のソケットには使えません。
口金:E26のコンパクト型紫外線ライトはたくさんありますが、現時点ではほかにおすすめできる商品はありません。
スポット系の紫外線ライト全般にいえることですが、照射範囲が狭いので飼育ケージ全体に紫外線を照射したい場合は直管型の紫外線ライトをおすすめします。
直管型紫外線ライト
個人的にもっともおすすめなのが直管型の紫外線ライトです。
直管型の紫外線ライトは広範囲に紫外線を照射できますが、紫外線勾配をつけるため飼育ケージの3/4〜2/3を目安にサイズを選びましょう。
直管型でおすすめなのはZOOMED「レプティサン 10.0UVB T5 HO ハイアウトプットリニアランプ」です。というか、日本で購入することができる直管型ではこれ一択です。
世界中の動物園や研究所などで使用されているとても評価の高いライトで、従来型のレプティサン10.0より細くコンパクトですが、2倍の明るさと紫外線を照射します。
ただしT5は口金がG5なので従来型のソケットでは使えません。専用灯具として同メーカーのZOOMED「レプティサン T5 HO テラリウムフード」が販売されていますが、長らく欠品状態が続いています。
そこで我が家ではREPTI ZOO「T5 HO テラリウムフード」を代替器として使用しています。
純正品ではないので性能面で不安はありますが、今のところは問題なく使用できています。
水銀灯(安定器内蔵型)
コンパクト型と直管型の紫外線ライトは紫外線のみを照射するためバスキングライトと併用する必要がありますが、水銀灯(安定器内蔵型)は紫外線・可視光線・赤外線のすべてを照射するオールインワンの紫外線ライトです。
水銀灯の選択肢は少なく、ZOOMED「パワーサンUV」、ゼンスイ「ソーラーラプター マーキュリーランプ」、ビバリア「ハイパーサンUV」あたりから選ぶことになりますが、いずれにせよ1カ所に集中して照射するためにドーム型のソケットの使用をおすすめします。
水銀灯は照射距離も優れているため大型の飼育ケージにも使用可能ですが、逆に小型の飼育ケージにはオーバースペックになりがちなので要注意です。
またバスキングスポットのみの照射のため、飼育ケージ全体を明るくするため可視光線ライト(直管型)の併用をおすすめします。
メタハラ(メタルハライドランプ)
メタハラの呼び名でお馴染みのメタルハライドランプは紫外線・可視光線・赤外線を照射します。オールインワンという点では水銀灯と同じですが、より強い紫外線を照射します。
メタハラでおすすめなのはゼンスイ「ソラリウム」です。このメタハラは35W、50W、70Wの交換球すべてが共通の安定器で使用可能なので、生体までの距離や季節にあわせて交換球を使いわけることができます。
ただし紫外線が強いため生体との距離をとる必要があり、バスキングスポットの温度が思うようにあがらないこともあります。
トゲオアガマなどのように高温のバスキングスポットが必要な場合は別途バスキングライトで補助しましょう。
またメタハラもバスキングスポットのみの照射のため、飼育ケージ全体を明るくするため可視光線ライト(直管型)の併用をおすすめします。
紫外線チェッカー
飼育ケージ内に適切な紫外線が照射されているか、紫外線勾配がしっかりとついているかを確認するためには紫外線チェッカーが必要になります。
さまざまな紫外線チェッカーが市販されていますが、爬虫類飼育に使える紫外線チェッカーは「Solarmeter6.5」の一択です。
この紫外線チェッカーは前述したファーガソンゾーンにも使われているため、飼育ケージ内の紫外線環境を完璧にしたいのであればこれを選んでまず間違いありません。
そのほかにも市販されているUVチェッカーをいくつか購入して使用しましたが、自信をもっておすすめできる商品はありませんでした。とくに安価なUVチェッカーはかなり誤差があるため使わないほうが賢明です。
バスキングライト
フトアゴヒゲトカゲは体温を上げることで食欲を増進させたり消化器官を活性化させるため、飼育ケージ内にはバスキングライトを設置して赤外線を照射します。
水銀灯やメタハラの場合は必要ありませんが、温度が不足する場合に補助として設置することもあります。
バスキングライトの選び方
ワット数と照射距離
バスキングライトはワット数と生体までの照射距離でバスキングスポットの温度を調整します。
900幅の飼育ケージであれば70〜80Wあたりのバスキングライトを使用して、バスキングスポットとの距離で温度を微調整します。希望する温度にならなければワット数を変えて再調整してください。
バスキングスポットの温度があがらないからといって、生体との距離を縮めすぎてしまうと火傷の危険性があるので要注意です。
照射範囲
バスキングライトによって照射範囲が変わります。飼育ケージが広く余裕がある場合はなるべく照射範囲が広いものを選び、ホットスポット内で温度勾配をつけるのがおすすめです。
逆に飼育ケージが狭い場合は照射範囲が狭いものを選ぶことで、飼育ケージ全体の温度勾配をつけやすくなります。
おすすめのバスキングライト
バスキングライトでおすすめなのはジェックス「エキゾテラ サングロータイトビーム」です。その名のとおり狭い範囲を暖めてくれるので狭い飼育ケージでも温度勾配をつけやすくなります。
またワット数のバリエーションも多いため季節によって使いわけることも可能です。
バスキングライトに関してはどのメーカーのものを使っても大差ないので、お好みのものを選びましょう。
バスキングストーン
日中のフトアゴヒゲトカゲの適正体温は36.3℃といわれていて、適正体温まで体を温めるためにはバスキングスポットの表面温度を42〜45℃まで上げる必要があります。
バスキングスポット直下にバスキングストーン(ウォームストーン)を設置することで効率よく温度を上昇させることができるので、熱を吸収しやすい天然石やタイルを設置しましょう。
天然石の材質によってはなかなか温度が上がらなかったりするので、熱吸収がはやく保温力のある溶岩プレートとの併用がおすすめです。
また、野生下のフトアゴヒゲトカゲは地表よりも高い場所にある岩場や木のうえでバスキングする姿がよくみられます。
これは捕食者などが来ないか見張りながらバスキングをしていると考えられます。
飼育下では捕食者に襲われる危険はありませんが、フトアゴヒゲトカゲにはそんなことわかりません。バスキングスポットを少し高く設置してあげるとより快適にバスキングができるでしょう。
保温器具
飼育ケージ内を適切な温度に保つために飼育ケージ内に保温器具を設置します。とくに四季のある日本では冬場の保温対策は重要です。
保温器具の選び方
保温対策として有名なのが保温球。さまざまなタイプが販売されていますが、保温力が高くあまり発光しないものを選んでください。
保温球だけで温度が十分に上がらない場合や、万が一保温球が切れたときの予備として暖突やパネルヒーターを設置することもあります。
おすすめの保温器具
保温球でおすすめなのがポゴナクラブ「ムーンシャワー」です。これまで使った保温球のなかでは1番温まりやすかったので愛用しています。
またほとんど発光しないため、フトアゴヒゲトカゲの睡眠を妨げる心配もありません。
また保温球の発光が気になる場合はセラミックヒーターを選びましょう。なかでもおすすめなのがZOOMED「インフラレッドヒーター ヒートエミッター」です。
発光しないうえに水しぶきがかかっても割れることがなく、約25000時間と長寿命なので経済的にも優れています。
ただセラミックヒーターは点灯しているかどうかがわかりにくいので火傷に注意しましょう。
冬場は飼育ケージ内の温度が上がりにくくなるため、みどり商会「暖突(だんとつ)」と併用しています。
パネル状になっているため温かい空気が飼育ケージ外に逃げるのも防いでくれます。
保温球が切れたときのピンチヒッターとしても役立ちますが、単品での保温力は高くないのであくまで補助として設置しましょう。
詳しくは「暖突(だんとつ)レビュー | 選び方・取り付け方法・使い方を解説」をご覧ください。
冬場は底冷えでフトアゴヒゲトカゲが起床してこないことがあります。とくにガラス製ケージでよくあるのですが、そんなときはパネルヒーターを寝床の下あたりに敷いておくといいでしょう。
我が家ではみどり商会「ピタリ適温プラス」を使用中です。
通常は飼育ケージの下に敷いて使用するのですが、熱を通しにくい木製ケージではほとんど効果を発揮できないので要注意です。
サーモスタット(タイマー付き)
飼育ケージ内ではライトを点灯・消灯することで朝・夜の時間の流れを作ります。
手動で管理することもできますが、仕事などで外出することが多い場合は温度管理を自動化できるサーモスタット(タイマー付き)を使用することで温度管理が劇的に楽になります。
我が家ではジェックス「タイマーサーモ」を全ての飼育ケージで使用しています。我が家ではこれがないともう爬虫類飼育はできません。
タイマーで点灯・消灯を自動化するだけでなく、設定した温度より下回らないように自動で管理してくれるので冬場も安心です。
温度計・湿度計
飼育ケージ内は温度を常に適切に保つ必要があるので、温度計を設置して常に温度を把握できるようにします。温度計はデジタルタイプのほうが正確な数値を計測できるのでおすすめです。
またフトアゴヒゲトカゲは本来砂漠に住む爬虫類のため「乾燥に強く飼育ケージ内の湿度は気にしなくても問題ない」という意見もありますが、これは間違っています。
フトアゴヒゲトカゲの理想的な温度勾配22〜37℃、湿度勾配30〜40%を保てるように温度計・湿度計を設置して常にモニタリングできるようにしておきましょう。
我が家では温度・湿度ともに測れるニチドウ「マルチ湿・温度計」を全てのケージに設置しています。
サーモチェッカー
温度計が計測できるのは空間の温度のみでバスキングスポットや床面などの表面温度を計測することができないため、「サーモチェッカーNEO」を使用して部分的な温度チェックをします。
とくにバスキングスポットの表面温度はフトアゴヒゲトカゲの活性に関わるため定期的にチェックしましょう。
床材
床材の選び方
使用を避けるべき床材
飼育ケージの床に敷く床材はさまざまな選択肢があり推奨床材は飼育者によってさまざまですが、海外の文献などを参照して見解が一致している使用を避けたほうがいい床材があります。
- カルシウムサンド
- ビタミンサンド
- クルミの殻を砕いた床材
- ウッドチップ
爬虫類メーカーが販売しているため問題なさそうに思えますが、これらの床材は避けましょう。
砂系床材は大丈夫?
世界中のフトアゴヒゲトカゲ飼育者のなかで常に論争になるのが砂系床材の使用についてです。
フトアゴヒゲトカゲは舌でさまざまな場所の温度確認するため、床材を誤飲してしまい腸閉塞など致命的なトラブルに繋がるという説が一般的でした。
しかし2017年に529匹のフトアゴヒゲトカゲを対象に行われた研究では、ほとんどが砂系床材で飼育されていたにも関わらず直接影響があった例はほとんどなく、寄生虫や代謝性骨疾患などほかの疾患が宿便の引き金となることが明らかになっています。
ただ餌と一緒に大量の砂を誤飲するなどの回避可能な危険性もあるため、あくまで飼育者の自己責任のうえで使用を判断してください。
バイオアクティブ
近年海外の爬虫類飼育者のあいだで増えてきたのがバイオアクティブです。
バイオアクティブとは飼育ケージ内に生態系に近い環境を再現する手法で、特殊な床材を使用しトビムシやワラジムシなどが排泄物を分解し栄養豊富な土壌にリサイクルしてくれます。
海外では土壌や植物を含む専用キットも販売されていて、より自然に近い環境で爬虫類を飼育できるということでかなり盛り上がりを見せています。
しかし失敗例も多く報告されていて、フトアゴヒゲトカゲに与える影響も明らかではないのでもう少し様子を見たほうがいいかもしれません。
おすすめの床材
我が家でもさまざまな床材を試していますが、いまだに答えはでていません。
個人的には現段階でフトアゴヒゲトカゲの床材の最適解はJurassicNaturalというメーカーの【Australian Desert Dragon Habitat】だと思いますが、日本に代理店がないため個人的に取り寄せるしかありません。ほかにも候補はあるのですが、いずれも日本での入手は難しい商品ばかりです。
ちなみに現在我が家で試しているのは複数の床材をミックスする方法です。
おすすめのレシピはZOOMED「ReptiSand」か砂場用の砂(除菌済み)+ZOOMED「Eco Earth」+ZOOMED「ReptiFresh」の3種類を混ぜて飼育ケージに敷き、表面にジェックス「デザートベース 粗目」を撒いて完了。
「Eco Earth」を混ぜることで保湿性が生まれ、乾燥しがちな冬場でも霧吹きすることで適度な湿度を保つことができます。サンド系の床材は砂埃が懸念されますが、ミックスする床材の粒子の大きさが違うため砂埃も舞いにくくなります。
ベビーのフトアゴヒゲトカゲの場合はペットシーツや新聞紙がおすすめですが、かなり乾燥しがちなので湿度のは気をつけてください。
床材に関してはこれからも試行錯誤しながら検証していこうと思います。
餌入れ・水入れ
餌入れ・水入れの選び方
給餌に使用する餌入れはフトアゴヒゲトカゲが食べる餌の量にあったものを用意しましょう。食べ残しは必ず破棄して餌入れは洗浄し清潔に保ちます。
また、フトアゴヒゲトカゲは置いてある水入れから水分補給することはない(水に気付かない)といわれていて、僕もそう思っていましたが、そんなことはありませんでした。
確かに最初は水に気付かないので飲むことはありませんが、毎日同じ水入れを置いておき水が入っていることを認識すれば水入れから水を飲みます。
フトアゴヒゲトカゲに限らず生き物にとって水分不足は大敵なので、ベビーのときからケージ内に水入れを置いておき学習させておくと安心です。
ただベビーに深い水入れを使用すると溺れてしまう恐れもあるので、できるだけ浅めの水入れを設置しましょう。
おすすめの餌入れ・水入れ
我が家では餌入れにはジェックス「フィーディングディッシュ」、水入れにはジェックス「ウォーターディッシュ」を使用していますが、市販されているものであればどれを選んでも問題ないので飼育ケージの雰囲気にあわせて選びましょう。
シェルター(隠れ家)
フトアゴヒゲトカゲは物陰に隠れて寝ることも多いため、体が隠れる大きさのシェルターを設置しましょう。
おすすめのシェルターはスドー「ロックシェルター」です。サイズ展開があるのでフトアゴヒゲトカゲにあわせて選んでください。
またオリジナルの「爬虫類用擬岩シェルター」も販売中なので、興味のある人はぜひチェックしてみてください。
飼育者によってはシェルターがあると隠れて出こなかったり、人に慣れないという理由でシェルターの設置を推奨していない場合もありますが、それは人優先の勝手な考えのためシェルターは必ず設置しましょう。
流木(高台)
フトアゴヒゲトカゲに立体行動できる環境は必須ではありませんが、半樹上性のため高い場所が大好きなので立体行動ができるように流木や高台の設置をおすすめします。
飼育ケージ内に高い場所があると、必ずといっていいほど高い場所で就寝します。
流木は爬虫類ショップやアクアリウムショップで購入するだけではなく、自分で拾いに行くことも可能です。ただ拾ってきた流木には汚れや害虫がついているので必ず処理をしてから設置しましょう。
流木の処理方法については「流木の処理方法 | 水槽やインテリアに使う前のアク抜きや沈水方法」で詳しく解説しているのでぜひご覧ください。
擬岩バックボード
飼育ケージ内にバックボードを設置することで本格的なテラリウムとしてレイアウトを楽しむことができます。バックボードはコルク樹皮などや炭化コルクを使用したり、造形用モルタルで擬岩を自作する方法があります。
造形用モルタルを使用した擬岩バックボードの作り方や手順は「擬岩バックボード(爬虫類用モルタル造形)の作り方」で詳しく解説しているので、自作に挑戦してみたい人はぜひご覧ください。
ゲイリートゲオアガマ用の擬岩バックボード・擬岩シェルターの製作工程を動画でアップしているので、こちらもぜひご覧ください。
フトアゴ用ハーネス
フトアゴヒゲトカゲの飼育に必須ではありませんが、あると便利なのがフトアゴ用ハーネスです。
部屋で大人しかったフトアゴヒゲトカゲでも、太陽下で一変し突発的に予測できない行動をすることもあります。動物病院に連れていくときに逃げ出してしまいそのまま行方不明になってしまった事例もあるので、万が一に備えてハーネスの
着用を推奨します。
ハーネスは小動物用の物を使用することもできますが、オリジナルの「フトアゴヒゲトカゲ専用ハーネス」も販売中です。
「フトアゴヒゲトカゲ用ハーネス | 散歩や外出におすすめの自作アイテム」で詳しく商品解説しているので、興味のある人はぜひご覧ください。
まとめ
フトアゴヒゲトカゲの飼育用品はさまざまなメーカーから発売されていて選ぶのが大変です。
爬虫類用品として市販されているにも関わらず飼育者が使用を推奨しない商品もあるため、実際に使用経験のある人のレビューなどを参考に選びましょう。